2007年10月01日

映画「エディット・ピアフ 愛の讃歌」を観た

 母と「エディット・ピアフ 愛の讃歌」を観ました。ネットでは「感動して涙が止まりませんでした」とか、結構評判がよく母も満足したようで、雑誌ではピーコも5点(いい点数)をつけていたのですが、私個人としては期待はずれでした。

 まず、ストーリー展開が時系列に沿ってなされるわけですが、ピアフの幼少期や絶頂期といったりきたりで、観ている者にとって混乱させられる点が多いです。幼少期と晩年ばかりがメインになっていて、観衆が見たいスターになるまでの時期の描写が少ないです。そういう点で、ストーリーの流れが雑で、ピアフの歌に頼っている印象が否めません。麻薬との闘いのシーンも、もう少し描いて欲しかったし、マルセルのボクシングのシーンは無駄に長くて、描くべきところが描ききれていなく、ピアフの人生の中で必要でない場面が無駄に描写されている気がしました。

 それから、おそらくピアフにとってマルセルとの愛が人生の中で大きな比重を占めていたのでしょうが、そこの描写も足りません。マルセルがピアフにとって大きな存在だったにも関わらず、マルセルがただの恋人にしか過ぎないようなちっぽけな存在にしか描ききれていません。
 もう一つ、この映画で思ったことは、ピアフの人生をさらっと流すようにしか表現できてなくて、印象に残るシーンや感動する場面が無かったことです。同じ音楽系ノンフィクションの「Ray」を観て感動した私にとっては、物足りないものでした。
 ただ、ピアフのハチャメチャな人柄と波乱万丈な人生は、女優さんの巧い演技によってよく伝わるものがあり、周囲の人間はさぞかし苦労したのだろうと思わせられます。秀でた芸術家というのは、これくらいぶっとんだ性格をしていないとやっていけないのだとつくづく思いました。
 ピアフの歌は劇中に何度も出てくるので、ファンにとっては感涙ものでしょうが、映画としてはどうかなあというのが正直な感想です。映画雑誌によっては、低い点数をつける評論家もいるようで、賛否両論というか良し悪しの決定は極端なようでした。ピアフのファンの方は観るとおそらく感動できるでしょうが、映画としては少々お粗末な作りだったように思います。
posted by ようこ at 14:55| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画のはなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Weblog: 富久亭日乗
Tracked: 2007-10-19 07:19